社会人になってから、職場以外に一緒に出かける相手がいないと感じることはないでしょうか。これはあなたに社交性が足りないからではなく、多くの社会人が同じ状況に置かれています。この記事では、国の全国調査をもとに実態を確認したうえで、社会人になると友達がいないと感じる理由を掘り下げ、会社以外で無理なく友達を作る方法をサードプレイスという考え方も交えて整理します。「食」を起点に、人がつながるソーシャルダイニングサービス「Gourmate(グルメイト)」を運営する中で見えてきた、食事を通じたつながりの作り方もあわせてご紹介します。
社会人で友達がいないと感じるのは珍しいことではない
内閣府が全国の満16歳以上を対象に実施している「人々のつながりに関する基礎調査」(孤独・孤立の実態把握に関する全国調査)の令和6年調査では、孤独感が「しばしばある・常にある」と答えた人が4.3%、「時々ある」が15.4%、「たまにある」が19.6%でした。合計するとおよそ4割が、程度の差はあれ孤独感を抱えています。
年代別に見ると、この傾向は現役世代ほど強く出ています。孤独感が「しばしばある・常にある」と答えた割合は、全体の4.3%に対して20歳代が7.4%、30歳代が6.0%と高くなっています。
年代 | 孤独感が「しばしばある・常にある」 |
|---|---|
全体 | 4.3% |
16〜19歳 | 3.3% |
20歳代 | 7.4% |
30歳代 | 6.0% |
40歳代 | 4.3% |
50歳代 | 5.1% |
60歳代 | 4.4% |
さらに、地域や職場以外の社会活動について「特に参加はしていない」と答えた人は50.6%でした。何らかの活動に参加している人は46.6%で、参加していない人のほうが多数派です。同居していない家族や友人と直接会って話すことが「全くない」と答えた人も9.3%います。
社会人になって職場以外のつながりが薄くなるのは、性格や努力の問題ではなく、広く共有された状況だと言えます。
社会人になると友達がいないと感じる理由
学生時代と何が変わったのかを整理すると、自分を責める必要がないことが見えてきます。ここでは、多くの人に共通する三つの理由を挙げます。
生活の時間割が仕事中心に固定される
学生のころは、授業やサークルの時間割が人と会う機会をつくってくれていました。社会人になると一日の大半が仕事に割り当てられ、平日の夜と休日という限られた枠のなかで、休息や家事と時間を取り合うことになります。新しい人と知り合う時間は、意識して確保しない限り生まれません。
ライフスタイルの違いで予定が合わなくなる
結婚や転居、勤務時間帯の違いなど、年齢を重ねるほど生活のリズムは分かれていきます。学生時代の友人と会おうとしても日程が合わず、そのまま連絡の頻度が落ちていくのはよくあることです。関係が壊れたわけではなく、単純に予定の重なりが減っていきます。転勤をきっかけに人間関係が変わる場合については、転勤で友達関係がどう変わるかをまとめた記事でも扱っています。
自然に人が集まる場がなくなる
教室や部室のように、毎週同じ顔ぶれが集まる場所は、社会人になると急に少なくなります。職場は共通の場ですが、役割や利害が伴うため、そこでの関係をそのまま友人関係に持ち込むのは難しいと感じる人も多くいます。
先ほどの調査では、現在の孤独感に影響を与えたと思う出来事も聞いています。孤独感が比較的高い人が挙げた項目のうち、「一人暮らし」が18.8%、「転校・転職・離職・退職(失業を除く)」が14.7%でした。いずれも孤独感が「決してない・ほとんどない」と答えた人を上回り、一人暮らしで10.2ポイント、転職・退職などで8.2ポイントの差があります。就職や転職といった環境の変化が、つながりの減少と結びついていることがうかがえます。
友達作りに一歩踏み出せない心理的ハードル
断られるのが怖いと感じる
誘って断られると、自分が否定されたように感じてしまう。この不安があると、そもそも声をかけない選択をしがちです。相手の予定が合わなかっただけでも、断られた側は理由を深読みしてしまいます。
店選びや日程調整の準備が負担になる
誘う側になると、店を決め、候補日を出し、予約を取るという作業が発生します。仕事で疲れているときにこの手間を思うと、誘うこと自体が億劫になります。気持ちの問題ではなく、単純に段取りの負担が壁になっています。
深い友達でなければ意味がないと思い込む
何でも話せる関係だけを友達と呼ぶと、条件が厳しくなりすぎます。年に数回一緒に食事をする相手や、好きな料理の話ができる相手も、生活を豊かにするつながりです。定義をゆるめるだけで、選択肢は大きく広がります。
会社以外に「サードプレイス」を持つという考え方
サードプレイスとは、家庭でも職場でもない第三の居場所を指す考え方です。役割や肩書きから離れて、自分として過ごせる場所があると、仕事の調子に生活全体が左右されにくくなります。
重要なのは、そこが義務にならないことです。毎週必ず行かなければならない場所は、忙しい時期に負担へと変わります。参加したいときに参加でき、行かない月があっても関係が途切れない。この距離感が、社会人にとっては続けやすさに直結します。
社会人が会社以外で友達を作る方法
代表的な方法を、始めやすさと続けやすさの観点で比較します。
方法 | 始めやすさ | 続けやすさ | 向いている人 |
|---|---|---|---|
習い事・サークル | やや低い(費用と曜日の固定) | 高い | 決まった予定を確保できる人 |
ボランティア・地域イベント | 中程度 | 中程度 | 目的を共有したい人 |
オンライン・SNS | 高い | 低い(対面に至りにくい) | まず情報交換から始めたい人 |
食事会 | 高い | 中程度 | 単発で会える機会がほしい人 |
習い事やサークルで共通の目的を持つ
同じ目標に向かう相手とは、会話のきっかけに困りません。一方で、曜日が固定されるため、繁忙期に通えなくなると足が遠のきます。生活のリズムが安定している人に向いた方法です。
ボランティアや地域のイベントに参加する
活動そのものに意味があるため、人間関係を目的にしなくても参加できます。回数を重ねるほど顔を覚えてもらえますが、開催頻度は主催者次第で、自分のペースでは動かしにくい面があります。
オンラインやSNSから接点を作る
趣味の合う人を見つけやすく、最初の接触の心理的な負担も軽い方法です。ただし、実際に会う段階で日程調整と場所決めが必要になり、そこで止まってしまうことが少なくありません。進め方はSNSで友達を作る方法をまとめた記事と友達作りアプリの比較記事で詳しく扱っています。
食事会という気軽な入り口を使う
日時と場所が先に決まっている食事会に参加すれば、段取りの負担がありません。一度きりの参加でも成立するため、関係を継続する義務も生じません。まず一歩を踏み出したい人にとって、最も条件のそろった方法です。具体的な探し方は一緒にご飯を食べてくれる人を見つける方法の記事にまとめています。
食事から始める友達作りが続けやすい理由
食事の場には、会話が途切れても気まずくならないという特性があります。料理が運ばれ、味の感想を言い合うだけで時間が進むため、沈黙を埋めようと気を張る必要がありません。初対面の相手とでも、共通の話題が目の前に置かれ続けます。この効果については一緒にご飯を食べる心理を解説した記事でも触れています。
また、食事は誰にとっても必要な行為です。「友達を作るために出かける」と考えると身構えてしまいますが、「一度行ってみたかった店に行く」なら動機として自然です。目的が食事にあることで、人間関係への期待が過剰にならず、結果としてお互いに気楽な関係が残ります。
終わりの時間が決まっている点も見落とせません。食事会は数時間で解散するため、合わないと感じた場合でも、その日で完結します。撤退のしやすさが、最初の一歩の心理的な負担を下げています。
食事会での友達作りが向いている人・向いていない人
すべての人に適した方法ではありません。判断の材料として、向き不向きを整理します。
向いているのは、まず一度会ってみたい人、段取りの負担を避けたい人、継続の義務がない関係から始めたい人です。特定のジャンルの料理が好きで、その話ができる相手を探している人にも合います。同性の相手を探したい場合は、女性の友達作りの記事と男同士の友達作りの記事もあわせてご覧ください。
向いていないのは、はじめから深い友人関係を求めている人です。食事会は関係の入り口であり、一度の参加で長く続く友人ができるとは限りません。また、都市部に比べて開催される食事会が少ない地域では、参加できる機会そのものが限られます。自分の住む地域でどの程度の食事会が開かれているかは、事前に確認しておくことをおすすめします。
食事会仲間を広げるGourmate(グルメイト)
Gourmate(グルメイト)は、「食」を起点に、人がつながるソーシャルダイニングサービスです。行きたいお店や条件を決めて食事会の募集を掲載でき、掲載されている募集に応募して参加することもできます。
会員登録と募集の閲覧は無料です。募集への応募には応募チケットを使い、Gourmate Plusに加入している場合はチケットを消費せずに応募できます。まずは掲載されている募集を眺めて、自分の地域や好みに合うものがあるかを確かめるところから始められます。
職場以外のつながりを作りたいと考えているなら、食事という日常の行為を入り口にするのが、最も無理のない進め方です。


